2008年2月29日金曜日

閏年の実感が運んできたもの

ぼくとこの映画は同い年である。4年に一度しか巡ってこない2月29日、ベルナルド・ベルトルッチ監督の「暗殺の森」のリバイバル上映がロンドンの一部の映画館で始まった。その映画館というのがバービカン、ルノワール、BFIサウスバンク、エヴリマンで、まさにぼくが一番良く脚を運んでいる<個人的に思い入れの深い映画館トップ4>での公開である。大統領選もオリンピックも遠い世界にもたらされた閏年の実感がベルトルッチだなんてちょっとうれしい。ベルトルッチ作品はご他聞にもれず「ラストエンペラー」が初めてだったのだが、その後「シェルタリング・スカイ」、「ラスト・タンゴ・イン・パリ」、そして幸運にも一瞬だけ上映された5時間の大作「1900年」と立て続けに観る機会に恵まれた。すっかりベルトルッチのファンになってしまったわけだが、一番打ちのめされたのはこの「暗殺の森」である。こういった古い文芸作品っぽい映画のリバイバル上映は、東京のそれよりもロンドンの方が頻度、質ともに上の感があるが、「暗殺の森」は来るたびに必ず観にいっている映画の1つである。

それにしても、「ラストエンペラー」もさることながら、「暗殺の森」日本版のDVD、やばいことになってますね、しかし。あと、いまだにべルトリッチって表記する人が少なくないようで、それってちょっと興味深い現象だと思う。長年の癖はダイハードなのだろうか?

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