2008年2月20日水曜日

和洋折衷自家製味噌の仕込み顛末

今日はBRIT賞というイギリスのポップ音楽賞の授賞式があるが、そんなことより個人的には味噌の仕込みである(Take Thatって言われても、音楽聞いたことないし)。さて、味噌を手づくりするのは今回が2回目。姉から有機原料を使用した「乾燥こうじ」なるものを送ってもらい、初めて味噌を仕込んでみたのが2007年3月。今年も同じ麹を送ってくれたのでさっそく、というわけである。大豆は、イギリスで売られているものはほぼ100%そうなのだが、アメリカ産である。麹も有機だし、せっかくなので有機大豆にしてみた。去年の味噌に使った塩は、普段の料理に使っているモルドン塩というイギリス南東部の海岸で製造されている「塩っからくない」結晶のお塩だった(モルドンは日本でも売ってるけど、お値段的にちょっと高級品になってしまう)。といった感じで「お味噌'07」、出来はというと、モルドン塩は粗塩などと違って比重は軽いこともあったせいか、カビがすごくて麹のお米のカタチも残っていて、「来年への課題」が色々残ったものだった。お味としては、甘めで好みのものではあったものの。

さあて、というわけで今年はお塩も海塩にして、豆も麹もマッシャーで丹念につぶして、と。

フードプロセッサーでもいいのだろうが、なんとなく電動のものは使わないで仕込みたいかな、程度の理由でマッシャーである。あと、これはまったく偶然なのだが、今週母が送ってくれた古い日本の雑誌の中に、味噌の作り方が出ていた。これによると、塩を麹に混ぜ、潰した大豆に種味噌として去年の味噌を少し混ぜる、とある。なるほどね。ヨーグルトも少しとっておいたやつに牛乳足すと、自家製ヨーグルトになるもんね。「じゃあ」ということで、これまた姉が送ってくれた甘口のお味噌に、種味噌として参加してもらった(このお味噌、本当においしかったので、足す前にかなり逡巡したのだが)。ちなみに容れ物は、味噌瓶は持ってないのでパイレックスとキャセロールである。イギリスでは消毒用アルコールが手に入りにくい。チャツネを作るときと同じ要領でオーブンを75度にセット、30分ほど焼いて消毒したものをベルモットでサッと拭く。

ところでイギリスで売られている豆は小豆や大正金時やガルバンゾなど、大体どんな豆でもそうなのだが、国産のものと違って火の通りにムラがある。今回のアメリカ産大豆も一日半浸しておいた上、半日かけて煮たのだがばっちり「親指と小指でつぶせる」ものが8割、「ん〜、程よい歯応え」なカタさのもの2割、みたいな出来だった。

たとえば、お醤油を一般家庭で醸造するのはハードルが高いが、<普通は買ってくるけど、家で作っても簡単でおいしいもの>の中に、餃子の皮と味噌があるように思う。「え?こんなに簡単だったの?」という簡単さだし。それに巷間言われる<努力のかい>が、必ずあるものだとも思う。「冬にはいつもすること」みたいな恒例行事にしたいと思った味噌作り。5月の下旬には食べられるものになっているはずである。

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