コロンビア人アーティスト、ドリス・サルセードによる「シボレス」という<作品>なのだが、これがすごい。場所はテート・モダンである。ヘルツォグ&ド・ムーロンによるターバイン・ホール自体が素晴しいリサイクルだと思うが、そのホールのコンクリートの床に、167メートルに渡って亀裂が入っているのだ。近づいて見てみる。かなり複雑に彫り込んである。ぼくは建築構造には全く疎いものの、どうやったのか、全く分らない。
それにタイトルのシボレスって、聖書にも出てくる「本物かどうか、あるグループや団体に属するかどうかを見分ける暗号、合い言葉」みたいな意味で現代英語でも使われる、元はヘブライ語の言葉である。英語版のウィキペディアに出ていたサルセードの言葉を引用してみると、
"(crack in the hall's floor) represents borders, the experience of immigrants, the experience of segregation, the experience of racial hatred. It is the experience of a Third World person coming into the heart of Europe.(亀裂は国境、移民たちの経験してきたこと、人種間の隔絶、憎悪を象徴する。それは、ヨーロッパの中枢に入り込んでくる第三世界出身者の経験そのものある。ー試訳)"ほとんど猟奇的とも言えるこの作品、2008年4月6日まで「開催」。来週末もまた行っちゃおうかなー。
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