お蕎麦が好きなので、いつか手打ちにも挑戦したいと思っている。が、いきなり大きな目標は転びそうだし、できるところから始めるとするとやっぱり「かえし」かしらなんて思ってしまったもんで、つい。
で、本かえしは、日本にいたときには常備していた。普段から使って減ってきたら継ぎ足して、という使い方だ。基本は手打ちうどんの半日コースというものに参加したときに習った少量で作れるレシピで、上撰醤油で作っても「ちょい甘」の味付けになるものだ。ぼくは関東だし、家で食べるものなのでうどんも蕎麦も、肉じゃがの味付けだとかも含めて同じ「かえし」である。今回はこれを応用して、生かえしを作ってみた。(本かえしと生かえしの定義については未確認の部分もあるので、もしかしたら認識に誤りがあるかもしれない。今回は味醂と砂糖を煮詰めたものに加熱しないで醤油を加えた。ぼくはこういうものを生かえしだと思っている。全部煮ちゃうのが本かえし、というと乱暴過ぎるだろうか。)
さて、材料だがクリアスプリングという会社が、まっとうな日本の食材をイギリスで売っている。ロンドン中の自然食品店のほとんどどこでも買えるので、大体いつもそれにしている三河味醂とオーガニック醤油。下戸なので、味醂の味は分らないが料理に使うと濃くて、かつすっきりした甘み。お醤油はというと、杉樽2年仕込みでこちらも甘め。おいしい、実に。で、お砂糖はビリントンである。用途の広いデメララ糖という非精製糖のもの。お味噌も日本の麹とアメリカの豆、イギリスの塩で仕込んだ。かえしもせっかくなので、和洋折衷で作ってみようというわけで。ちなみに、デメララはいつもフェアトレードのものしている。これもまあ、「せっかくなので論理」だが、非フェアトレード品の普通のお砂糖と比べても、取り立てて高いわけでもないし。というわけで基本の材料が甘めなので、味醂は控えめにした。250mlの醤油に30mlの味醂と40gの砂糖である。それにしても飴色になった砂糖と味醂の香ばしいこと。
というわけで生かえしなので、使えるようになるのは4月の半ばだ。熟れてきたら、御膳がえしもやってみたい。といった感じで電車を待つのは楽しくないが、かえしを待つのはとても楽しい。
2008年3月24日月曜日
「かえし」を作る
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿