2008年3月9日日曜日

ヴィランドライと「平和の油」

Villandryに、久しぶりに行ってきた。3月に入って行動範囲が若干変わったこともあるのだが、Great Portland Streetのエリアに行くのは数ヶ月ぶりだったことに、行ってから気がついた。この区域には、10年以上前には日本食の食材屋さんもあった(今はもうないのだが)。友達も近くに住んでいるし、ちょっと面白い家具屋さんとか、ほかでは買えない折りたたみの自転車を売っているお店なんかもある。しょっちゅう行くところではないのだが、ちょっと独特な趣きのあるところでなんとなく好きだ。ところでフランス語ならヴィロンドヒくらいの読みだろうが、英語だと「ヴィランドライ」と読むこのお店、いつ行ってもまあ見事に欲しくなるものばかり置いてある。天然酵母のパン(「普通の人が寝ている間に私どもではパンを焼きます」)しかり、1ダースくらい一気に食えてしまいそうなピレネー山脈産のマドレーヌしかり、砂糖を一切使っていないジャム、ポルトガル産の巨大なツナ缶などなど。所謂そこら辺のデリとは一線画している。今回は、他では手に入りにくいもの、いつも気になっていたのだがそのお値段のせいもあってなかなか手を出せずにいたものということで、Peace Oilを仕入れてみた。

Peace Oilはイスラエルで生産されているオリーブ油である。Peace Oilというチャリティなのだ。ユダヤ人、アラブ人、ドゥルーズ派とベドウィンが協働しているという、文字通り平和の油である。はずなのだが。たとえば、Zaytounという団体。パレスチナ人の生活の糧としてのオリーブ油を提供していて、イギリスのオーガニックの認証団体であるSoil Associationも認識している同団体は、Peace Oilの<不透明さ>を激しく批判していたりもする。英紙ガーディアンに2007年末発表された記事でも、協働どころか良くあるオリーブ油生産と変わらないアラブ人のみの労働力の行使などを問題視してもいる。なるほどねえ。その響きほどは平和じゃないのかもしれないね。

で、肝心のお味のほうはというと、ふ〜ん、へぇ〜、ほ〜。

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