明日は友だちが来る。10数人という人数だ。和風と中近東風の献立を中心に、普段の6倍近い分量を料理することになるので前日までの下準備が不可欠だ。時間のかかるものと冷やしておく必要のあるものなどから<構えに入る>のだが、ヒヨコ豆を煮たり、カルヴァドス入りのチョコトリュフの材料をすべて湯煎にかけたりなどしているときに、事件は発生した。
停電である。
今月初めに断水があったが、今回は停電である。この家には3世帯が生活しているのだが、ブレーカーはどこも落ちていない。ということは、供給元と家までの供給管の間での問題である。調理器具のほとんどが電気なので、なにもできない。いや、ボイラーも電気なしでは動かないので、お湯も沸かせない。ひとまずはロウソクに火を灯す。どうせなので、クローブの精油をたらし、年末気分を盛り上げて、と。しかし当たり前にあると思っちゃいけないものの一つですわね,電気って。不幸中の幸い的にエンジニアが1時間以内に解決してくれたのだが、「過去3ヶ月間、どうしてこの家に電気が供給されていたのか分らないくらい恐ろしい配線」だったんだそうだ。なにしろフューズを通さず、なにがしかの金属片がその役目を担っており、3世帯分の電力になにか起こった場合、その金属片がぶっとぶことになっていたんだそうである。最悪の場合,家諸共。こうなると、「いつの時代の話だよ」では済まされない。ぼくは今頃この世に存在していなかった可能性もあるのだ。
ともあれ、何しろ電気は復帰した。気をつけてどうなるものでもないのでまだ形を留めていたチョコが泳ぎ始めたボウルの下の鍋に火を入れる。チョコが型に入ってから寝支度したいのでね。それにしてもこの非常時に、全世帯にいる猫どもは知ってか知らずかそれぞれにこの状況を楽しんでいるようである。
2007年12月28日金曜日
図らずもキャンドルナイト
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿