熊の着ぐるみ(マーク・ウォリンジャー)か、「奇跡はない」というネオンか(ネイサン・コリー)か、はたまた「記憶喪失の神殿」(マイク・ネルソン)か。
今年のターナー賞はリバプールでの候補者の展示、発表、授賞式だった。というわけで実物は見にいっていないのだが、デニス・ホッパーにより、今年の受賞者はマーク・ウォリンジャーと発表された。1959年生まれ、ロンドン大学ゴールドスミス校という、アート系では名門の出身である。今回の受賞作品は2時間34分、熊の着ぐるみでベルリンの美術館を徘徊する模様が素人っぽく撮影された「Sleeper」という作品である。個人的にはネイサン・コリーを応援していたのだが、最年長マーク・ウォリンジャー、受賞後のインタビューでも「ぼくはこのクラブでは年寄りの方だからね」とのたまっていたが、若手向けの賞ということで、おそらくこれが最後のチャンスだったであろうと思われる。
ウォリンジャーには、これ以上政治的な作品はないであろうという「State Britain」という作品では単独でデモを続けるブライアン・ホーのピケをひとつひとつ再現した作品もある。<分りやすさ>がマーク・ウォリンジャーの特徴とも言えるかもしれない。
2007年12月3日月曜日
本年度ターナー賞発表
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