「おひな様をしまうのが遅いと婚期を逃す」なんて言い伝えがありましたね、そういえば。根拠のほどは定かでないとしても、この手の迷信は、英語にも存在する。たとえば「クリスマスツリーをクリスマスから12日以内に始末しないと縁起が悪い」なんてのがある。
うちはゲンを担いだわけではないのだが、5日にツリーを処分した。猫が、さぞかしがっかりするだろうと思ったが、けっこう平然としている。で、1月5日にツリーを処分したのはなぜかというと、ただ単に地元行政のツリーリサイクル期間が始まって最初の週末だったからである。でもまあ、結果的にはクリスマスからの十二夜に、ということになりますわね。もうひとつ、十二夜にすべきことで重要なのは「王様のケーキを食べる」ことだろうか。直径50センチのリング状のケーキで、それを8人で食べるとかいうものらしいが、国や文化、カソリック/プロテスタントでもバリエーションがあるそうだ。うちはケーキは食べないで、干しイチジクで作ったグミのような食感のお菓子とジンジャービスケット。
で、この「十二夜がいつか」というのには諸説あるようで、オックスフォード英語辞典によればプロテスタントの場合「公現日(Epiphany)」の前日の晩、すなわち1月5日の晩が十二夜ということになっているが、正教会系だと6日だとか、やることが違うだとかというように、これもバリエーション豊かなもののようである。ぼくはクリスチャンではないのでそこら辺はあまり良く分らないのだが、「十二夜」と聞くと真っ先に思い出されるのはシェイクスピアである。シェイクスピア喜劇の中でも、最高傑作じゃないだろうかくらいに面白い。船が難破し、双子の妹が行方不明の兄のフリして男装しているとお姫様が一目惚れ。市井の散文的な人生が芸術に昇華された悪ふざけだ。口にちょっと苦みの残る、カレーにおける福神漬け程度の性悪説。ヘレナ・ボナム・カーターら出演のトレヴァー・ナン監督による映画化作品もまあまあ。
2008年1月6日日曜日
十二夜に、すべきこととは
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