スティーブン・ポリアコフの新作ラッシュである。立て続けに3作品の放映と、旧作の再放送、カルチャー・ショウでのインタビューなど、特にテレビ映画で類いまれな業績を残しているポリアコフの放送が続くとあっては、見逃すわけにはいかない。バスター・キートンのドキュメンタリに続き、ズッキーニ入りのカルボナーラという簡単な晩御飯の後、珍しくずっとテレビを観て過ごした土曜の夜。
今晩のハイライトはA Real Summerという作品である。昨年の「ジェイン・エア」で鮮烈なデビューを飾ったルース・ウィルソンによるモノローグだが二役という、「え、どうやって?」っぽい設定のドラマだ。45分の中編だが、これがとんでもない作品である。1958年という設定でまず、一瞬だけ登場するメイドと部屋を徘徊するダルメシアン以外は、ルース・ウィルソンしか出てこない。前半は主人公であり、唯一の登場人物であるメアリのモノローグ。その話の中の物真似で、ジェラルディンというキャラクターがウィルソンによって完全に演じ分けられるのだが、ジェラルディンはモノローグの中ではフェリシティという名前で登場する。後半になり、ジェラルディンは現実に存在する人物として電話までかけてくる。造りは舞台劇的だが、物理的に舞台では不可能な構成である。これがポリアコフの脚本でなかったら、これがルース・ウィルソンでなかったら。そう、全く観れたものではない退屈な作品だったろう。
先週のJoe's Palaceに続き、来週はA Real Summerの主人公をモチーフにしたCapturing Maryが放映される。観ないと分らないポリアコフ作品の「読後感」。楽しみである。
2007年11月10日土曜日
ポリアコフの夜 - A Real Summer
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