2008年2月19日火曜日

キワモノ揃いの一日

敢えてしようと思ってのことでは決してないのだが、今日はいろんなジャンルのゲテモノが揃ってしまった。まず、前からずっと観たいと思っていてついに初視聴となった鈴木清順の「オペレッタ狸御殿」。いやー、すごかった。ツァイ・ミンリャンに負けず劣らずのすごさだ。その前評判や公開時のアートワークなどから三池崇史の「カタクリ家の幸福」的なしっちゃかめっちゃかなものを想像していたのだが、ドタバタなどでは決してないソリッドな造りのミュージカル、いや、そのタイトルにあるようにオペレッタと呼ぶにこそふさわしいものだった。観ながら「すげー、すげー」を連発していたので、もし聞いている人がいたら相当奇異に思ったことだろう。ぼくはミュージカルは不得意なのだが、ウディ・アレンの「世界中がアイ・ラヴ・ユー」は文句なしに好きだ。「狸御殿」は、きっぱり好きだと言えるミュージカル映画、いやオペレッタとしては(自分にとって)記念すべき2つめの作品となった。それに、もしかしたら、アレンよりも好きかもしれない。ちなみに、イギリス版のDVDには鈴木清順監督の痛々しい呼吸器姿による会見の模様も収録されている。ICAの舞台上で咳き込みながらも、「なぜ狸姫は中国語なんですか?」、「それはチャン・ツィイーさんが中国人だからですよ」しかり、「同じ日活でも今村昌平監督は映画が撮れるようになるまで何年もかかってますが、清順監督は入社後すぐ映画を撮り始めてます。なぜでしょうか?」、「そりゃぼくが今村さんよりも出来がいいからでしょう」などといった清順節も快調である。

さて本日、もうひとつのキワモノはシュトックハウゼンの「Stimmung」である。ドイツ語ではstimmungというと雰囲気、ムードから<公的な意見>まで、幅広い意味があるそうである。どういう作品かというと、コーラスでヴィシュヌからゾロアスターなど古今東西の神様の名前を連呼するだけという51の断片である。この86年の録音は、6名の声楽家たちが輪になって歌ったものらしいのだが、かなり<唖然とする>作品だ。リゲティ、ノーノ、クセナキスでも、ここまで唖然としないと思う。が、ありがたさも、少しお裾分けしてもらったような気持ちもちょっとする。不思議と飽きずに聞ける74分だった。

といった感じで細かいところでは、お昼に食べたのがベイクトビーンズのピザであるとか、今週の「This Diary Will Change Your Life」が「ご近所のゴミを覗いてみよう!」であるとか、30年前の今日はイエロー・マジック・オーケストラの結成日でもあるとか、<重なるときは重なるもんですね>っぽい日。

0 件のコメント: